葬儀から10日後、多くの遺族が経験するのが、原因不明の激しい疲労感や体調不良です。これは「葬儀ハイ」と呼ばれた極限の緊張状態が、10日という時間を経てようやく解けたことで、蓄積されていた肉体的・精神的なダメージが表面化するために起こります。葬儀当日はアドレナリンが出ていて平気だったことも、10日後になると、朝起き上がることができなかったり、急に涙が止まらなくなったりと、心身のSOSが鳴り響くのです。この時期に大切なのは、自分に「休むこと」を100%許可することです。葬儀10日後は、まだ事務手続きが山積していますが、1日や2日休んだところで、世界が終わるわけではありません。むしろ、この10日目の壁を無視して走り続けると、四十九日や初盆までもたず、本格的なうつ状態や過労に陥るリスクが高まります。まずは睡眠を確保すること。葬儀前後の不規則な生活で乱れた自律神経を整えるために、10日後の今こそ、温かいお風呂にゆっくり浸かり、何も考えずに眠る時間を作ってください。また、10日経つと食事も疎かになりがちですが、簡単なスープや消化の良いものを意識的に摂ることで、内臓から回復を促します。精神面では、10日後の自分を「頑張ったね」と認めてあげることが重要です。600人、あるいはそれ以上の参列者の相手をし、完璧に喪主を務め上げた自分。10日間、泣くのを我慢して親戚を支え続けた自分。そんな自分を、10日目の静寂の中で抱きしめてあげてください。カウンセリングの世界では、葬儀10日後から数週間が、グリーフケアにおいて最も注意を払うべき時期とされています。周囲の助けを借りることも1つの勇気です。10日経っても辛いなら、無理に笑う必要はありません。10日後の疲れは、あなたが故人をそれだけ一生懸命に送り出したという、尊い勲章なのです。この10日目という節目を、自分を労わるための休息日と位置づけることで、その後の法要や手続きに向けた、本当の活力を蓄えることができるようになります。
葬儀から10日後にドッと出た疲れを癒やす方法